花をアップにして、後ろをかっこよくぼかした写真をS90で撮りたい、という方がいらっしゃいましたので、被写界深度について、EOSと比較してみました。
左の写真が、EOS 40D + EF-S60mm/F2.8 MACROで撮影したモノ。右が、Powershot S90で、テレ端 105mm相当にして撮ったモノです。
絞りは、EOS 40Dが5.0で、S90が4.9と、ほぼ同じにしてあります。見ての通り、後ろのボケ具合は、全く違っていると思います。実際、EOS 40Dは60mmで、S90は22mmの焦点距離。35mm換算ではほぼ同じでも、どうしてもイメージャの小さなデジカメでは、被写界深度が深くなってしまい、パンフォーカス的になってしまうものなのです。
なので、この手のカメラで、ボケを活かした写真を撮るのは難しいです。よほど、背景と被写体が離れているような状況でないとそういう写真にはならないでしょう。やはり、その手のモノはイメージャの大きな、デジイチには及びません。
逆に、パンフォーカス的であることで、スナップなどでは、人にも背景にもピントがあって、失敗の少ないカメラに仕上がっているわけでもあるのですが。
と、いうわけで、こういう写真が撮りたいのであれば、デジイチ買いましょう。EOS 5D MkIIあたりがいいんじゃないですかね。フルサイズで値段もこなれているし :) > c.mos
c.mos
う~ん、イメージセンサのサイズが影響するのかぁ…(;_;)
でも被写'界'深度が深いというのは、気のせいでないことが判って良かった。:-)
hiro
影響します。というか、とても重要。
写真のすべてに関わってくる話です。
そもそものSN比の話だって、1/1.7インチ(12mm x 9mm)程度のセンサーに1,000万画素も詰め込んでいるから悪くなるので、APS-C(23.4mm x 16.7mm)に同数の EOS 40Dなどと比べれば、無理しまくりなのは明らか。まぁ、CCDとCMOSの違いもありますけれど、画素が小さくなれば、SN比が悪くなるのは当たり前なのです。この程度はスペックから読めないとねぇ。> ネットで悪評まいた人たち
まぁ、コンパクト機は、スナップなど、気軽に撮れる写真に特化していると考えるべきで、そういう意味では被写界深度が深いのはいいことなんです。失敗が少ないし。
それに、ぼけにはレンズも重要なんですが、S90はコンパクトにしては贅沢なレンズを積んでいますが(28-105mm で両面非球面1、両面非球面UAレンズ1、ISレンズ1ですから)、これがダメダメだと、リングぼけ、二線ぼけなど、ぼかすんじゃなかったというようなお粗末な写真にもなり得ますし、そういう意味でも、コンパクト機の味付けはこんなのでいいんですよ。