TA2020-020アンプ制作

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YAHAのことばかり、色々書いていますが、それ以前に片付けなければならない積みアンプが、TA2020-020アンプです。ええ、随分前に、共立エレショップの投げ売りに衝動買いしてしまったアレです。

全く何もしていなかったわけではなく、部品を買ったり、ユニバーサル基板で行くつもりだったのを、やっぱり、プリント基板をつくることにして、部品のレイアウトから、パターン手書き、エッチング、穴あけ、部品実装と奮闘したりしていたのです。

TA2020-020アンプ

最大に面倒くさい、ケースへの穴あけのために、ハンドニブラも買いましたし、万全の体制で、今日、ケースの穴あけをしました。あけました。本当は穴あけだけしておいて、残りは明日にしようかと思っていたんです。だけど、ボリュームだけ、いや、折角、四角い穴をあけたんだからスピーカーターミナルも、いや、そしたら、入力のRCAジャックも、いやいや、だったら、スイッチング電源回りのACケーブルの処理も……と、気づいたら完成していました(^^;;

例によってスピーカはアレな奴。もう、いい加減どうにかしろよと、いわれそうですが、それは、まぁ、おいおい。

とにかく、繋いで、スイッチを入れると音が出ません。えー、そりゃないよー、と、開腹、基板の目視チェックをすると、スピーカへの出力端のハンダが、わずかに、グランドパターンに接触していて、これが原因で、まーったく音が出なかったのです。もう、半田ごても撤収した後だったので、カッターナイフで、ごりごり削って蓋をして、再度トライしたら、綺麗になりました。

さて、今回のアンプは、TA2020-020のリファレンスに出ている応用例のほとんどそのままです。違うところは、MUTEのためのスイッチを追加してあること、30pinから取り出せる5Vを使わずに、7805を使って、外部から5Vを供給していること、それと、入力に、4dB程度のバスブースト用の回路を組んで、それをスイッチでON/OFF出来るようにしてあることの三点くらいです。

TA2020-020アンプ内部

電源には、秋月の12V/3.8Aのスイッチングアダプタを使っています。外付けすリャいいのに、ケースないに入れちゃってあります。だって、そうやっている人多かったし、その方がすっきりするしね。そのために、でかいケースにしたんだし。

一応、少しでも、省エネになるように、電源スイッチは、アダプタに繋いであるACケーブルにつけてあります。OFFにすれば、スイッチング電源には一切の電気が流れませんので、多分、後段のDC出力側にスイッチかますよりエコでしょう。

アダプタの長辺が、丁度、ケースの奥行き方向ギリギリだったので、付属していた眼鏡ケーブルの使用もやめて、メガネコネクタを買ってきて、それの蓋を開けた状態で、ACケーブルを結線してあります。流石に、AC100Vがむき出しになっているのはコワイので、ヒシチューブをかぶせてあります。スイッチ側も同様。

DC出力側は、4Pの片ラグ板に繋いで、そこに16V/10000uFの平滑コンデンサ、パワーインジケータを繋いで、更に、アンプ基板へと繋がっています。スイッチング電源は、ダイレクトにこんなでかい容量繋いでいると突入電流がー、とかいう話もありますが、とりあえず、これでもヨシとしている人が多いので、先人に倣うことにします。

アンプ基板側には、12Vの供給ラインと、そこから7805を通って出て行く5Vの供給ラインがあります。7805は12Vからダイレクトにドロップしていますが、本当は、抵抗で分圧して、8V位を供給すべきでしょうね。とりあえず、喰わせている電圧も高いので、ケースをヒートシンク代わりにしています。

バスブースト用の回路は、10kΩの抵抗と0.033uFコンデンサを並列に組んだモノを、TA2020-020の9/12pinへの入力に入れることで実現されるので、10/13pinからの分岐をスイッチに入れて、このスイッチの端子上に上記抵抗とコンデンサを空中配線してあります。いいのかこんなで? On/Offすると、えらく、バリッとノイズが入るので、頻繁にOn/Offするようなものではないですが。

基板は、TA2020-020を中心に、手前から奥に向かって、入力〜出力と流れていくように部品を配置してあります。極力左側が左チャンネル、右側が右チャンネルになるようにしてもあります。

部品はほとんどがコンデンサ。でかいコイルも目立つ

で、大学で電子工学をかじっていても、実装の経験が貧相な頭でっかちが実装しているので、コイルの置き方とかが、みる人がみれば頭を抱えそうな感じになっちゃっています。つまり、平行に置いてある。部品を置いて、半田付けする段になって気づきました oTL

本当は、直角になるように置くべきですよね、近接するコイルは。まぁ、このTA2020-020と同梱販売だったこのコイルは、やたらと、ごついフェライトのケースに入っているので、相互の干渉は少ない……と、信じたいところですが。まぁ、聞く耳と出すスピーカがコレにアレですから、気にしても仕方ないかもしれませんが。それに世間には、もっと貧相な皮のコイルを堂々と平行に並べている作例も散見されますから、まぁ、気にするほどのことはないのかもしれません。

本当は、リレーを使った、スピーカのディレイ回路も実装する予定だった、というか、したんですが、どういうわけかリレーが、12V喰わせても動かず、とりあえず、そっちの調査は後回しってコトにして、組み付けちゃいました。写真でシャーシ中央付近に、四本、スペーサが突っ立っているのはそういうことで、ソレのための用地です。いずれ、組み付けることもあるかもしれません。

さて、音ですが、流石に、クリアに感じます。これがディジタルアンプっていうことなんでしょうか。ただ、同時に、入力ラインのノイズに敏感な気もします。というのは、入力端子にさわると、LM386アンプや、BTLアンプ、6AU8アンプでは見られないような、バリバリという音が出るのですよ。まぁ、そんなこと普通しないので実用上は何の問題もないのですけれどね。

さて、これは、これで、よいモノです。というか、ディジタルアンプも作ってみることが出来て、大満足です。これで、次はいよいよ、YAHAその一に取りかかることが出来ます。