ちひろに、ラジオを組ませるのはいいとして、横で見ているだけって言うのも何なので、ボクはボクで、別のラジオを組むことにしました。どっちのラジオも、自分で設計して全然鳴らなかったりすると、あまりに情けないので、既に存在しているモノを拝借してくることに。
ラジオの回路はあちこちに公開されていますが、種類が豊富だった、子供の科学のラジオさんから、それぞれ拝借しました。ちひろには、実装の難易度から、ラグ版に実装する2石レフ(#25)を、ボクは、無謀にも、スーパーがいいかな、と混信がなくて感度がよい4石スーパーラジオ(#5)を選びました。
部品は、例によってアキバ調達。バーアンテナだの、IFTコイル、OSCコイル、スイッチつき平型ボリュームだのは、シオヤ無線にて調達。ワンストップでほとんどの部品を揃えられますが、カーボン抵抗などの一般的な部品は、秋月や千石の方がかなりお安いのでそっちで調達しました。図面上では2SC372Y、2SC735Y,そして2SC924Yの三種類のトランジスタがありますが、372以外はどうもディスコン。面倒なので、家にごろごろある2SC1815で代用することに。本当は735は1959が代替指定されていますが、気にしないことに。はじめてやってみるのに大胆すぎる行動です。
おまけに、プリント基板で作成するという作例に、これも、エッチングしたり穴あけたりするのが面倒だと、ユニバーサル基板でやることに。どこまで横着?!
OSCや!FTは、ユニバーサル基板のピッチにあわず、いきなり頓挫しそうになりましたが、対角線方向に傾けると、ドンぴしゃではまることが判り、どうにか問題解決。ウェブサイトの実態配線図は当然、流用できないので、回路図とにらめっこしながら、パターンを考えました。本当は、まじめに部品データを入れて、EAGLEあたりで配線するべき何でしょうけれど。
一応、高周波も使うからと、グランドパターンがぐるりと周囲を囲む感じに作ってみましたが、全然意味はなかったかもしれません。木曜と金曜の夜中に、家族が寝静まってから、せっせと半田付けをして
早速火を入れて見たのですが……鳴らない。スピーカからもボリューム回してもほとんど、何の音も出ていません。がっくりうなだれて、パターンを見直してみたら、あれれ、中間波増幅トランジスタって、エミッタフォロワでしたっけ?
深夜の半田付けは、やはりよろしくなかった。というわけで、無駄に繋がっていた+9Vのラインをカットして再度火入れ。すると、今度はスピーカから音キター!! が、バリコンをどれだけ回しても、出てくるのは、発振しているノイズばかり。検波回路から後がおかしいのか?と思ったのですが、よくわからない。既に、エミッタフォロワ事件で、自分を信用できなくなっていたので、配線図から、回路図を起こし直してみて、元の回路が出来るかどうかなど、散々確かめたが、問題は見あたらず。
やはり、ラジオを一度も作ってみたこともないのに、やることが大胆すぎたか、(当たり前である。)あちこち。プリント基板をちゃんと作るべきだし、924はともかく、735はちゃんと1959で代用すべきだったのではないか、などと思い始めたところで、一カ所、半田の色が汚らしいところに目がいきました。OSC(赤)とIFT1(黄色)とを繋いでいる部分なんですが、おそるおそるピンセットで配線をつまんでみると、浮いていましたoTL
半田付けをし直して、三度電源投入すると、ようやく来ました!! NHK第一放送 594kHzが。音がちゃんと出なかったときに、OSCもIFT1/3も、くるくる回してしまっていたので、かなり不鮮明ですが、とりあえず、音が来たので、こんどは調整。黄色と黒とを回して、それらしく聞こえるポイントを見つけ、赤も調整。ミニコンポのAMラジオが鳴らない室内で、十分にクリアに受信することが出来るようになりました。
うちの中で、クリアに受信できるのは、NHK第一(594kHz)、第二(693kHz)とニッポン放送(1242kHz)くらいで、あとは、ノイズの中に沈んでいますが、とりあえず、語学講座などを聞くのには十分。電子ブロックのレフレックスでは第一が第二に混信しているのが判りますが、流石にスーパーはそんなこともなく、選択度の良さが光ります。その分回路は複雑になるわけですが。
それにしても、自分でくみ上げた回路から、ラジオの放送が流れてくると言うのは、想像していた以上に、感慨深いモノです。思わず、意味もなく、NHK第二で、ビジネス英会話か何かの放送に聞き入ってしまいました。これは、是非、ちひろにも完成させて、この感動を味あわせてやらねば!!
snapper
ラジオ成功,おめでとうございます!
回路図見ました.
最近は,ラジオとか無線機と言っても,デジタルPLLバリバリだったり,少なくとも水晶は使われていたりするので,こういう回路を見ると,かえってすんなり頭に入らない自分が歯がゆいです:-(
これは高1中1になるのかな?
hiro
いも半田に、半日振り回されました oTL
半田付けの修行が必要です。ユニバーサル基板に半田付け100本だ!! (ばか)
参考にした、「子供の科学のラジオ」で公開されているのは、昔の「子供の科学」に載っていたものだそうですが、この雑誌自体は今も継続していて、最新号にもラジオ制作の記事は載っていました。
といっても、ラジオの心臓部はICだし、出力もアンプIC、アンテナもフェライトコアに導線巻いたバーアンテナではなく、コイルとバリコンの発振器に、ロッドアンテナをつなぐというもので、随分様変わりしてしまったよな、と思わずにはいられません。
デジタルデザイン(だったか?デザインウェーブの新誌名)には、付録のFPGAボードを使ったディジタルFMチューナの作成記事が出ていました。電子ブロックのFMラジオユニットは、トランジスタ四個で作られていましたが、FPGAでは一体どれだけのトランジスタを使っているんだろう...などとしみじみ思いました(^^;;
わたしは、むしろデジタル回路の方が判りません(^^;;
もっとも、アナログ回路だって、この規模より複雑になったら理解不能でございます(/_T)