MS-IMEを棄てることにした

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ATOK 2008 for Windows
ATOK 2008 for Windows
posted with amazlet on 08.03.25
ジャストシステム (2008/02/08)
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おすすめ度の平均: 5.0
5 確定アンドゥがお気に入り
5 これはいいものだ。
5 ATOKを買うよりは一太郎、一太郎を買うよりはジャストスイート

Windows95からこっち、日本語入力はMS-IMEを使ってきた。(Linux環境では、Canna, FreeWnn, Anthyなどだったし、Palmでは J-OS, Atok、Windows Mobileでも、IME、Atokだったけれど。)が、最近、富にストレスフルになってきた。変換がおかしいのだ。勿論、この現象は、MS-IMEの祖先たるWXから受け継がれている、学習するほどにおバカになるという特性の影響もあるのだろうが、それを越えて、最近のIMEは使い勝手が悪いのだ。

ボクの入力スタイルは、割と短め、一文節〜二文節程度で変換し確定していく。これは、その昔、単語変換とかそういうショボイシステムしかなかった頃から(いやそれ以前からだけど。)、PCと付き合っているからだ。もう染み付いているのでどうにもならない。このスタイルと相性が悪いかな漢字変換は、WX(WX II/IIIやWXGを含む。)やFreeWnn(Wnn4を含む。)など。だからMS-IMEで、変換がチョットくらい妙でも、あまり気にしないで使うようにしていた。半分は自分のせいだ。

ただ、IME2002以降で、だと思うのだけれど、どうも、同じかな文字列を変換しても、その時々で変換結果が違うようになった。具体的には、文章を、少しずつ、変換、確定しながら入力しているときに現れた場合と、全く新規で入力した場合とで、違う変換をすることがあるのだ。どうやら、変換が直前か、あるいはその前まで遡った確定の影響を受けているっぽいのだ。そして、それが往々にして好ましくない、およそ日本語とは思えないような、文節の区切りや候補を示してくるのだ。

もう、例を挙げればキリは無いが、「かんたんに」というひらがな列を変換した時に「缶-単に」とかっていう文節区切りと候補を出された時に、ガックリくるのは、いかんともし難い。作業効率にも大きく影響しようというものだ。勿論、「かんたんに」が「簡単に」と簡単に期待した結果を返すときもある。ぶっちゃけ、何を考えているのか、そのココロがよく判らないのだ。

オマケに、IMEの開発拠点は、中国にシフトしてしまっている(古川さんのブログにそう書いてある。)というではないか。日本語だぞ?大体、地球儀騒動や、先般の毒ギョーザ騒動、日本人学校への教科書問題やら、あれやらこれやらの問題に対する、彼の国の政府のやっていることを鑑みるに、いつ「辞書から、この単語とこの単語は削除して出荷すること」とかいう、干渉が起きないとも限らない。ベタベタにハードコードされて、「尖閣諸島」を変換しようとしたら、出来ないなんていうシロモノをつかまされないとは言い切れない。(考えすぎだろうか?)

無償のIMEが幅を利かせている現状によって、多くのかな漢字変換エンジンが消えていった。VJEも松茸も、そしてIMEの祖先だったWXも、今はもうない。ケータイに食い込んだWnnと、あとは Atokくらいしか、存在しないのだ。このままでは、日本語を入力する道具を、国内で自給できないという由々しき問題が起きかねない。だって、ケータイだって、いずれはWindows Mobileやら Androidやらになってしまい、いつまでも Wnnや Atokが、寡占していられるとは限らないのだから。

なので、直接的には、このフラストレーションがたまる、日本語変換環境とおさらばするために、そして、間接的には、ジャストシステムを応援して、日本製の日本語入力ツールを作るメーカを残すことを狙って、乗り換えることにした。とりあえず、密林でポチっと。インストールは、届いてからになるけれど、MS-IMEとオサラバするにあたって、結構さっぱりとした気分がしている。