幼年期の終り

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幼年期の終り
幼年期の終り
posted with amazlet on 07.09.14
アーサー・C・クラーク 福島 正実
早川書房 (1979/04)
売り上げランキング: 2520
おすすめ度の平均: 4.5
5 現在を見ているようで怖い
5 これぞ、SF黄金期!
3 地球文明イコール欧米先進国文明?

今更こんなものをシリーズ第二弾です。はい、この勢いで2001年シリーズも読むべきでしょうかね?とりあえず、これは十代の頃読みそびれて、そのまま読まずにここまできてしまった本です。読んでおけばよかったね。これも面白い本でしたよ。

人類は、ある日突然やってきた異星人、上帝(オーバーロード)の支配を受け入れます。時まさに、宇宙時代の幕開けを迎えようとしていた、その時にです。彼らは、地球を支配するといっても、必要最低限の干渉をするに留め、結果、戦争とそして宗教と科学を葬ってしまいます。

人類は、もたらされた平和のうちに発展を続けますが、真に創造的な活動は行なわれなくなります。それでも、人々は黄金時代と呼べるほどにシアワセな世代を過ごし、そして、その後に、そのときを迎えるのです。

似たような感じの本を昔読んだことがあるなぁと、思ったのですが、それは多分、新井素子の…絶句だと思います。アレに出てくるタイレニイの人々(ちょっと違っているかも。何しろ二十年位前に読んだっきりなので。)というのが、本書のオーバーロードとオーバーマインドを足したような存在というか、いや、スタートレックのバルカン人というべきか、ともかく、地球人は孤独ではなく、より高次の存在に守られ、そしてそういうものへの進化の途中であるというような話がかぶる所があるカンジだったのです。勿論、新井素子の方が恐らくは影響を受けているのでしょう。