PocketTerm35 vs uConsole

WaveshareからPocketTerm35が発売され、一か月ほど使い込んだところで、それで、uConsoleとどっちがどうなのよ、といったような雑感をまとめておこうと思います。

なお、PocketTerm35に関するあれこれはwikiにまとめてありますので、そちらも参照していただけると嬉しいです。

各デバイスのサイズ感

uConsole PocketTerm35
価格(本体のみ) 129USD 87.99USD
CPUモジュール CM3/CM4/CM5/A-04/A-06/R-01 Raspberry Pi4/Raspberry Pi5
画面サイズ 1280x720 5インチ 640x480 3.5インチ
ポインティングデバイス トラックボール タッチパネル
キーボード US配列(変則) US配列(変則)
バッテリー 18650x2 3.7Vリチウムイオンパック (PH2.0ヘッダ)

基本的には似ているデバイスといえるけれど、何に使うのかという点で考えると違ってくると思います。

いうまでもないことですが、画面サイズにおいて両社は大きく違っています。本格的にポータブルなデスクトップ端末としてあれこれやりたいなら、縦480と720とでは大きな違いがあります。メールやウェブ、プログラミングやデータ処理など、本格的な用途を考えているなら uConsoleに軍配が上がります。キーボードはどちらも変則ですが、横幅が大きい分、uConsoleの方が無理が少ない配列になっています。他方、PocketTerm35は左シフトの位置にTABがあるなど、かなり無理の多い配列となっています。

ただ、uConsoleがハードウェアの差分をDTBOファイルだけで吸収できず、カーネルにパッチを当ててリビルドする必要があるため、OSのディストリビューションやバージョンの選択肢が狭いのに対して、PocketTerm35はタッチパネル部分のみ DTBOで吸収していて、それ以外のものはUSB接続のデバイスとして接続しているため、Ubuntu26.04LTSなどの最新のディストリビューションも問題なく選べるというアドバンテージがあります。

ターミナルの中だけで生活できる。せいぜいクラッシックPCのエミュレータや一部のゲームなど、640x480の画面で程よく収まるものが動けばいいという向きには、PocketTerm35の方が向いているでしょう。

また、uConsoleもPocketTerm35もキーボード周りをカスタマイズ可能ですが、PocketTerm35がCircuitPythonでキーボードを制御してる関係で、比較的容易にキーマップを変更したりできるので、先ほど挙げたキーボードの不便さも自分に合わせて変更すれば多少は改善することも可能です。実際わたしは、TABは左シフトに(そしてSHIFTキーは右シフトに)割り当て直し、Fn+TABでtabが入力されるように変更しています。またアクションキー部分も Fn + A/Bでゲームパッドモードと標準モードの切り替えを行えるようにしています。

詳しくはこちらを参照してください。

結論としては、PocketTerm35向きの人は

  • ターミナルがあれば特に困らない
  • メールやウェブはスマホで見る
  • PCのエミュレータやドット絵ベースのゲームが遊べればいい

というような人たちで、uConsole向けの人は

  • デスクトップ端末に求められる作業を全部カバーしたい
  • マウス(トラックボール)がないと作業がしにくい
  • OSは最新を追わず、安定している有名どころのディストリビューションでいい

といった感じになるのかと思います。個人の感想です。