Herios 44-2 (M42)

ヤフオクで Herios 44-2 を落札しまして、今朝届きました。

カールツァイス・イェナのBIOTARのコピーレンズで、ダブルガウス構成のプラナータイプで、ぐるぐるボケが出やすいという噂のレンズです。

58mmという焦点距離は、EOS M5につけると、92.8mm相当になり、ちょっとした望遠。ぐるぐるボケを出すには、ちょっと画角が狭いかなという気もしますが、とりあえず、持って出かけようかと思います。

一緒に写っているのはうちにあるロシアレンズたち。インダスター61(55mm f2.8 L39 テッサー)、インダスター50-2 (50mm f3.5 M42 テッサー)、ジュピター8 (50mm f2 L39 ぞなー)で、似たような焦点距離でありながら、テッサー、ゾナーと、ヘリオスのダブルガウスとはことなるレンズ構成となっています。

歴史的な話としては、レンズコーティングが未発達だった時分には、レンズ群が増えるほどに空気との間での反射によるコントラストの低下が起こるために、いかに群数を増やさずに、収差を補正し、レンズを明るくするのかがテーマだったわけで、三群構成のテッサーやゾナーはコントラストの高い写真が撮れることで好まれていたわけで、その時代にあえてダブルガウス。確かに対称な構成をとるダブルガウスは各種収差がよく抑えられていますが、四群になるがゆえのコントラストの低下が問題だったはず。どんなふうに、他のレンズと違うのかは是非撮り比べてみないとですね。

なお、今どきの、ダブルガウスは、キヤノンのRF 50mm F1.8をはじめ、撒餌レンズといわれるキヤノンの50mm F1.8シリーズにFLマウントの昔から採用され続けていますが、コーティングがよくなっているため、コントラストの低下などは問題になりません。フレアやゴーストも出なければ、ぐるぐるボケも出ないのです。コーティング技術の進歩ってすごい。