SMTPリレー by SendGrid

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自ドメインで運用しているSMTPサーバは、当然のように、DHCPでIPアドレスを取得している関係で、直接メールを送れば、多くのMTAに拒否されてしまいます。

そこで、プロバイダが提供するSMTPのリレーサービスを利用し、プロバイダのメールサーバを経由することで、信用を借りることで、メールが着信しやすくしていました。

インターネット接続をJCOMからドコモ光に切り替えたので、利用していたJCOMのSMTPリレーサービスは利用できなくなりました。プロバイダによるSMTPリレーは、SMTP接続が自身が払い出したIPから来ていることを、信用の根拠にしている場合がほとんどでしょうから、致し方ありません。

新しく接続に利用するのは、アカウントを持っていたBIGLOBEなので、BIGLOBEの同様のサービスを利用すればいいと思っていたのですが、なんとBIGLOBEはリレーサービスを撤廃してしまっていました。

マジか......。気づいていれば、プロバイダは別のところにしたのに。

仕方がないので、SMTPリレーサービスをしてくれるところを探しました。すると、SendGridというところが、12,000通/月まで無償で利用できるというので、早速試してみることに。

まずは、SendGridのサイトからユーザ登録を行います。登録は即時完了はせず、審査を通るとメールにて、登録完了の連絡が来ます。

連絡が来たら、割り当てられたIDと登録時に設定したパスワードでサイトにログインし、登録メールアドレスの確認が済んだら、ダッシュボードからSMTPリレー用のAPIキーを生成します。生成されたAPIキーは、Postfixの場合リレー用のパスワードとして設定します。

postfixのmain.cfに以下の設定をします。

relayhost = [smtp.sendgrid.net]:587
smtp_tls_security_level = may
smtp_tls_CApath = /etc/ssl/certs
smtp_sasl_auth_enable = yes
smtp_sasl_password_maps = hash:/etc/postfix/relay_password
smtp_sasl_security_options = noanonymous

そして、/etc/postfix/relay_passwdに以下の行を追記します。

[smtp.sendgrid.net]:587 apikey:xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

xxx...の部分は生成されたAPIキーです。ユーザ名は常にapikeyです。

あとは、

# postmap /etc/postfix/relay_passwd
してサービスを再起動してやれば完了です。

と、いうわけで、wildtree.jpドメインのメールの送信も再び可能となりました。ありがとう、SendGrid!