FluCard PRO8

C360_2011-11-18-10-02-48

SDメモリカードにWiFi機能を抱き合わせた製品の先駆者と言えば EyeFiです。ずっと気になっていたのですが、購入には至っていませんでした。

興味があったのは、コンデジで撮った写真を、スマホなどにぱぱっと転送して、ちょいちょいと修正して、ささっと公開したり共有したりしたいと思っていたからです。

ただ、EyeFiだと、ファイルはサーバへのアップロードだけのサポートのようだったし(今は、スマホへの転送もサポートされているそうですが。)、値段的にも少々お高い感じがしていたので、手を出しにくかったんですよ。

TREK9996

そうこうしているうちに、いつの間にやら、世間には FluCard PROという、類似の機能を持ったものが登場していて、しかも、最初からスマホやPCと直結することが出来る仕様になっていて、値段も結構こなれていたので、買ってしまいました。

FluCard PRO8は、8GBのSDメモリと、WiFiの抱き合わせです。購入すると、2GBまでの共有ディスクスペースがもらえます。写真の保存期間は30日間のようですが。

出来ることは、写真や動画の保存はもちろんですが、保存されたデータを、PCやスマホなどからWiFi経由でアクセス出来ることと、指定されたサーバに設定されているWiFiのアクセスポイントを経由して、カメラ単体でアップロードすること、それと、FluCard PROを挿入したカメラ同士でファイルを交換することです。

TREK9997

カメラは特にFluCard PROに対応している必要はなく、画像の表示と削除が出来るなら、カメラで必要な機能を呼び出すことが出来ます。

カメラにカードを差し込んで、プレビューモードで起動すると、撮影されている写真や動画の他に、四枚の画像が見えます。

それぞれが、FluCard PROの機能に対応していて、利用したい機能に対応する画像を、カメラから「削除」することで、その機能が作動します。

削除するので、画像は消えてしまいますが、電源を切って、入れ直す、或いは、カードを挿抜することで、再び一覧に現れて選択できるようになります。万一、それでも復活しない場合は、フォーマットすればいいらしいです。フォーマットしたら当然、画像は消えてしまいますから、おいそれとはしたくないですが、最終手段として。

flucard

カードの設定は、「設定・写真閲覧」を選んで、PCやスマホから、WiFi経由で接続し、ブラウザで、http://192.168.1.1 にアクセスして、変更することが出来ます。工場出荷時のカードのSSIDは、Trek_FLUCARD_WiFiで、暗号化ナシなので、PCやスマホから見えるこのSSIDに接続すればOKです。MACアドレスは、この画面からしか確認できないので、WiFiルータが、MACアドレスによる制限をかけている場合などには、必ず一度はここで確認しておかないと、アップロードモードが利用できません。

設定できるのはファームウェアのバージョンによって色々あるようなので、現在最新版である、3.41 100Rの場合で書きますが、設定・閲覧モード用のSSIDと、暗号キー。サーバアップロード時に利用する可能性のあるWiFiのアクセスポイントと暗号キーのペア(3~30件)、アップロード先のサーバとプロトコルなどです。

このモードでは、設定の他に、写真や動画のPC/スマホ側への取り込みや、逆にカメラ側へのアップロードをおこなうことも出来ます。

device-2011-11-18-121908

ブラウザからおこなうことも勿論出来ますが、PC/Mac/iPhone/Android向けに、写真の選択とダウンロードが出来るアプリも公開されています。PC版は無料ですが、Androidは229円の有償のアプリでした。

写真を選ぶ、ダウンロードする、という操作は、最低限ブラウザからでもできるので、このアプリを購入すべきかどうかは微妙ですが、多くの写真の中から必要なものを選んでダウンロードという操作が手軽になるのは間違いないので、わたしは購入してしまいました。

ただ、SBM-003SHでは、問題なく使えるのですが、Smartiaでは、画面のレイアウトが崩れて、非常に使いにくいものになってしまっています。一応、サポートにメールはしておきましたが、はたして直してもらえるかどうか......。

それは、さておき、とにかく、ブラウザからでも、或いはこれら専用のアプリからでもファイルをダウンロードすることが出来ます。

つまり、SDカードスロットがないスマホでも、デジカメの写真を取り込んで下降したり共有したり、ブログに使ったりということが簡単にできるようになるということです。

スマホだったら、カメラがあるんだから、コンデジの写真を取り込む必要なんかないだろう? というのはもっともな意見ですが、餅は餅屋。画素数も多く、昨日も豊富なスマホのカメラとカメラアプリでもかなり色々出来ますが、光学ズームの有無や、暗所でのノイズ、被写界深度の深さなど、カメラに及ばない場面も少なくありませんから、選択肢が増えるのは悪いことではないのです。

fliportal

また、カメラの方も、いくら写真がキレイに撮れたって、メモリカードの上にしまわれているだけでは価値がありません。鮮度のいいうちに、ぱぱっと取り出して、必要な加工を施して、ささっと共有なりなんなりできれば、これに越したことはないのです。

と、いうわけで、FluCard PRO、オススメなのです。なお、ファイルのアップロードモードについてなのですが、どうも、SSIDを隠しているアクセスポイントを経由してアクセスすることが出来ないようなのです。現在、サポートに問い合わせていますが、この問題が解決しないと、どこかのフリースポット経由か何か出ないと試せないので、どんな便利さがあるのか検証できていません。残念。

一応、ポータルのディスクスペースの確保は済ませてあるんですけれどねえ。

IMG_0003

なお、FluCardのポータルサイトのアクティベート(無料の2GBのスペースを取得)するには、カードの入っていたパッケージに書かれたUNとPWが必要になりますので、パッケージ開けた、捨てた、とかいうことのないようにご注意を。

いえ、登録しようと思ったら"Activation Username"と"Activation Password"というのを入力する必要があるのですが、それが、この"UN"と"PW"なんですよね。既に、捨ててしまっていたので、あわてて、ゴミ箱から回収してきましたよ、危ない危ない!

まあ、無作為に写真を共有するつもりはないので、この機能は当面は使わない予定ですが、自宅のftpサーバなどにアップロードすることも出来るようなので、WiFi のアクセスポイントにつながるようになったら、また追求してみたいと思います。

ファームウェアなのですが、わりと頻繁に更新されているようです。サポートサイトからファームウェアの最新版をダウンロードして、ZIPファイルを展開して出てくるファイルを全部、FluCardのルートディレクトリに置いて、カメラの電源を入れるだけです。ただし、そこそこ時間がかかるので、オートパワーオフで更新中に死んでしまわないように、十分な電池と、十分なタイムアウト、或いは、アップデート中、落ちないように、カメラのキーをちょこちょこいじっているなどする必要がありますのでご用心。更新中にパワーオフしてしまったら、何が起こるかわかりません故。

そうそう、電池の減りですが、がんがんWiFi機能を使っているとあっという間になくなります。こまめに必要に応じて、アクセスするようにした方がいいでしょう。