WILLCOMオワタ?

ウィルコム、PHS基地局を3割減-年300億円圧縮

ウィルコム(東京都港区、宮内謙社長、03・6215・7306)は、3年かけてPHS基地局を現在の16万局から約3割減の11万―12万局にする。ソフトバンクの第3世代携帯電話(3G)の鉄塔基地局にPHS専用基地局を併置。基地局の賃料や電気代、回線料などの負担を軽減する。ソフトバンクのインフラ活用により、年550億円かかっているPHS基地局の維持費を同250億―同350億円に圧縮し、経営改善につなげる。

…snip…

PHS専業のウィルコムは多数の基地局で通話地域をカバーするマイクロセル方式を採用。1995年のサービス開始時には通話地域をカバーできる半径が500メートルで、最近の基地局でも半径1キロメートル程度と広い地域をカバーできない。このため基地局数が増える傾向にあり、設備維持費の負担が重く経営を圧迫していた。

…snip...

東日本大震災時には携帯電話がつながらない中で、PHSは通話できたことや新サービスが好調に推移するなどして、5月のPHS純増数は13年11カ月ぶりに10万台の大台に乗せた。PHSの販売拡大と設備費の削減効果で収益改善を進めていく。

ウィルコムの強み、災害時に強く、また、パケット定額などをいち早く打ち出せた原動力はマイクロセルと、それ故の基地局の多さ、収容できるユーザ数の多さに他ならないわけで、それを、セルサイズをあげ、基地局を減らしていくと言うことは、その強みを捨てていくことに他なりません。

まあ、基地局の維持に経営が圧迫されていては強みもへったくれもないわけですが、基地局の減少を、適切な規模にとどめられなければ、単に、安いだけの、機能の低い端末しかないキャリア、という、当初、PHSが直面した、廉価版・粗悪ケータイというイメージの沼に逆戻りですよ。今後、どうなっていくのか、心配な話題でもあります……なにしろ、電話は全部解約したけれど、まだ、カーナビのデータ通信回線として、ウィルコム使っているもので。