シミュレーションでは判らないこと

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とりあえず、バイアスを調べよう

YAHAのような、通常想定されていないギリギリの所を使うということを、真空管のモデルは想定してつくられていないので、SPICEを使ったシミュレーションでは何も判らないということが、この一週間ほどで判りました。つーか、お前、大学で何やってた?! > オレ

大体が、初速度電流なんて、SPICEのモデルじゃあ、流れないんですよ。いや、実際には全く流れないわけでもなくて、見てみると、1fAよりも小さいくらいの電流は流れているっぽいのですが、そんなモノでは、YAHAが求めている、零バイアスをかけることは出来ません。

このモデルを使って、推定した、RL=10kΩだって、正しいのかどうなのか、もう机上であれこれやっていても、全然見えてきません。見えてこないなら、じゃあ、どうすればいいのさ? 実測サ!!

5814を繋いで調べちゃえ

どういうわけか、今、床に5814(12AU7の高信頼管)が転がっています。あれれ?あるんなら、じゃあ、とりあえず、ワニ口で繋いでみようか上の回路図みたいに。

結果、RL=47kΩでドンピシャでした。そりゃそうだよね。だってネット上を徘徊しても、そのパラメータでしか使ってないモノ。結局、シミュレーションはモデルの想定外の領域で行なわれていたために、正確さを著しく欠いたということ。

もう一つ。グリッドに流れる初速度電流は0.368uA程度で、1MΩのグリッド抵抗では、ちょっとバイアスが浅すぎるということ。1.36MΩくらい欲しいところ。12AU7の場合は、カソードにバイアスかけろと書いてある所もありましたが、そういうことでしょう。ま、カソード持ち上げてしまうと、コンデンサ入れてやったりしないといけなくて、シンプルさが失われてしまうから、360kΩくらいを、1MΩに継ぎ足しますかね?

とにかく、この一週間、ココロに引っかかっていたことが、すっきり解決しましたよ。