すっかり、ちひろそっちのけになりつつある、電子工作。こんなにアンプばっかり作ってどうする?という疑念はあるモノの、とりあえず面白いので、やってしまうことに。
相変わらず、あの、なんちゃって2wayスピーカを使っているわけで、そっちを先にどうにかしろよという話もありますが、小さいし、思いの外、鳴るので、とりあえずは、これでしばらく行くつもりです。学研の真空管アンプキットについていたスピーカよりも格段に良く鳴ります。
写真手前はLM386x2の一号機。電源スイッチの他に、MUTE、BASS BOOSTの各スイッチとステレオヘッドフォンジャックがあります。
そして、奥のスピーカが乗っかっている、電源以外にはMUTEだけがついているシンプルな方が、この週末に作成した、二号機です。こっちは、NJM2073を二個使って、BTL(Bridged TransLess)ステレオアンプに仕立ててあります。BTLってどんなもんだろうと、思ったので、作ってみたとそんなわけです。
回路は、NJM2073のデータシートに書かれているBTL用の回路をほとんど引き写しで、生基板に例によって、PCBEで作ったパターンを貼り付けて、ポンチング、100均サインペンによるパターン手書き、エッチング、穴開け、フラックス塗布の順で作った基板に、部品を実装してあります。ケースは、前回と同じ、タカチのTB-4です。
サクサクと、基板を作成し、ケースの穴開け、ケースマウントの部品取り付け、配線、であっという間に完成。BTL接続なので、出力にコンデンサを入れないでもいいので、部品点数が少ないのですかすか感が強いです。パターンひくのも楽だった。
さて、完成したので、簡単なチェックのあと、早速PCにつないで、iTunesから音を流してみることに。
ほんのちょっとボリューム開けただけなのに、思いの外大きな音が出て、ぎょっとして慌ててボリュームを絞る深夜二時。LM386の時と同じ感覚でやっちゃダメでした。何しろ、2073はステレオ動作時に比べて、BTL時には二倍近い出力が得られるとデータシートに書いてあります。それはLM386の即ち二倍にほぼ等しいですから。
で、調子よく聞いていると、なにやら、ボーカルが聞こえにくい。低音や高音は良く鳴っているように思うのに、ボーカル近辺だけがすっかり抜けている感じ。あれれ?何か、妙な接続して、ボーカルキャンセラみたいになっちゃった?と、中をチェックすると、電源のデカップリング用に入れてある電解コンデンサがやや膨らんで、熱くなっている!!
はい、やらかしました。電解コンデンサ、電源のデカップリング用なのに、思いっきり逆極性で接続してしまいました。ストックの中に、10V 470uFの電解コンデンサがあったので、これをしかるべき極性でつないでテスト。と、今度はちゃんと音が聞こえます。電源のノイズを抜くために入れたコンデンサが、悪さをするとは……電源ノイズが音に影響を与えることがよく判りました、トホホ。破裂しないで良かった(/_T)
当初、9Vの006Pで駆動していたのですが、代用で突っ込んだコンデンサが10V耐圧で、あまり余裕がないのと、ちょっとボリューム開けただけで、ガンガン鳴るので、電源は単三x4の6Vに急遽変更。ケースは余裕があったので全然問題なく電池ボックスを突っ込めました。
BTL接続なので、COLDラインを共有できない、というか、COLDラインは存在しないので、ヘッドフォンジャックはありません。トランス使ってやれば、ヘッドフォンにも出せますが、それは、後に気が向いたら考えてみます。
LM386に比べてパワーに余裕があるからか、低音まで良く鳴っているように感じます。ヘッドフォンが要らないなら、BTL接続ってのも悪くない、というか、この程度の回路でこれだけ鳴るなら、十分だよな、と思いました。とりあえず、ICアンプはこのくらいでイイかな……。
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