それはかつて自分たちでやっていたコト

赤福:ネットオークションに登場 700円が2000円で

 赤福餅が6日、インターネットの「ヤフーオークション」に登場した。午後2時5分ごろ、赤福餅8個入り(店頭価格では700円)が1箱2000円で出品され、「日持ちしないので迅速な対応を」とのコメントも。品薄が背景にあるとはいえ、赤福は「転売すると時間がたち、鮮度が失われる」と困惑気味だ。

偽装発覚から、四ヶ月。ようやく、再発防止体制が整ったということで、販売を再開した赤福。根強いファンが多かったのだろう。白い恋人同様、ものすごい売れ行きのようだ。散々行列した挙句、買えなかったというヒトも少なくないらしい。ボクも実は好きなので、あちら方面へ行く機会があったら、是非買い求めたいとは思っているが、果たして買えるのだろうか?

飢餓感がもたらす、過剰なまでの人気は、品薄を呼び、品薄は、そこに商機を見出すしたたかな人をも呼び込んでしまう。ヤフオクに、赤福が出品されたというのだ。夕方には、落札されたようだが、転売目的で、購入した人がいて、結果、行列しても買えなかったヒトがいたのも残念だが、今度こそ本当に「その日作りたて」で再出発した赤福にとっても、残念で不快なことだろう。

ただ、「時間がたち鮮度が失われた」ものを、消費者に長い間売りつけていたのは、自分たちであって、こうやって転売するヒトも、買うヒトも、少しくらい鮮度が損なわれても、実は問題ないだろう、というのを判っているのだろう。「時間がたつと鮮度が失われる」というコメントも、いささか説得力なく響く。赤福の犯した過ちは、自らの襟を正しただけで直るというものではないようだ。