オープンソースなら何でも許されるわけじゃないぞ

「アップルからの圧力で名称変更」--「iPodder Lemon」開発者が主張
Karen Gomm(ZDNet UK)

 「iPodder Lemon」というオープンソースのポッドキャスト用アプリケーションを開発したプログラマーらが、Apple Computerの弁護士から圧力をかけられ、同プログラムの名前を変更したことを明らかにした。
(中略)
 「せっかく100万回のダウンロードを達成した直後だというのに、Appleのような大企業が小さなオープンソースプロジェクトのあとを追いまわすのには失望する」(Grayban)

わたしゃ、アップルじゃなくて、このヒトの発言にむしろ失望しましたよ oTL
アップルが、稼ぎ頭であるiPodの商標を守るべく活動するのは、当然のことで、またなすべきことでしょう。問題のツールが、iPodと連携できようとできまいと、そんなことは関係なく、アップルがあずかり知らないツールがiPodとの関連を臭わすような名前で配布されるのを、見過ごすことが出来ないのは当然でしょう。ここで重要なのはアップルは名称の変更を迫ったのであって、このツールの存在を抹消しようとしたのではないということです。

どうも、オープンソースといえば、この種の責任を免れ私企業の持っている権利を盗用しても許されるどころか、それこそがこの活動の意義であるかのように勘違いしているっぽい輩がいるというのは、オープンソースコミュニティ全体にとって害毒であるようにさえ感じます。オープンソースという権利を尊重してもらうのと同様に、他者が持っている適切な権利を、我々も尊重しなければならないと思います。

マイクロソフトに、OpenOffice.orgやLinuxで闘いを挑むことと、アップルからiPodの商標を盗んで100万回のダウンロードを自慢するのとは全然別次元のことで、同列ではないはずなのですから……。渇しても盗泉の水は飲まず、ですよ……ん、あってる?