ようやく白旗……だがまだ騒動は続く?

ソニーBMG、「rootkit」CDのリコール発表--別もセキュリティ問題も発覚

 ソニーBMG(以下、ソニー)は米国時間15日、数百万枚のCDをリコールすることを明らかにした。これらのCDをPCで再生すると、そのコンピュータに深刻なセキュリティリスクが生じる可能性がある。

ようやく、ソニーBMGが完全に白旗を挙げたようです。リコールです。販売済みのものを含めて全ての、この毒入りCDもどきを回収し、別のものと交換するそうです。この下らないDRMを装ったマルウェアがこの会社にもたらしたもの数百万枚に及ぶCDもどきの回収にかかったコストと、グループ全体のブランドイメージに対するダメージだけだったということでしょう。同じようなことを企てている円盤販売業者がいるなら、以て他山の石とすべき教訓ではないかと思います。

さて、回収はいいとして、別の問題が発覚しているようです。記事によれば、初期にソニーBMGが提供していた、ルートキット除去のためという触れ込みのツールは、外部のサーバからの指令で動作するように作られていて、この外部のサーバに対する制限が何等存在していないので、誰でも(任意のサーバを使って)、このツールが導入されたマシンを乗っ取れるというのです oTL

とことん、ダメな会社だと思います。この種のトラブル対応が別のトラブルを呼び込んだりすれば、勢い、会社に対する印象が倍どころの騒ぎではないほどに悪化するものなのに……。一応、現在は、まだ問題が見つかっていないツールに差し替えられているようです。とはいえ、ここまでの流れから、明日新たな問題が見つかっても何等不思議なことではないと思いますので、利用についてはよくよく考えて、サードパーティの削除ツールを待ったほうがいいかもしれません。