SONY BMG製CCCDにLAMEのソースコードを盗用した疑い
zymase曰く、"rootkit問題により、過去のストーリー (Sony BMGの米国内向けCCCDにルートキット、SONY BMGのrootkit問題対策パッチに新たな問題) で取り上げられたSONY BMG製のCCCDであるが、さらにライセンスに違反したソフトウェア利用の疑いが指摘されている。De Winter Information Solutions の記事 Spyware Sony seems to breach copyright は、SONY BMG製のCCCDに搭載されているソフトウェアにLAMEのソースコードを利用した形跡が見られると伝えている。LAMEはLGPLで提供されるソフトウェアであり、ソースコードの盗用が事実ならLGPLに違反していることになる(以下略)
なんといったらいいのでしょうか。著作権者の権利は、勿論、適切に保護されなければなりません。しかし、そのためなら何をしてもいい訳でないのは自明なはずです。マルウェアをユーザを騙すようにして送り込むだけでも充分に唖然とさせられるニュースでしたが、今度は、他者の権利を蹂躙ですよ。
著作権の保護を声高に主張している企業が、陰では、他者の著作権を蹂躙している。自分さえよければいいという利己的なあきれ返るばかりの行動です。ソニーグループは、この問題にきちんとカタをつけなければならないと思います。現在、繰り返しているようないい加減な説明で済まされるような問題ではないでしょう。一部門の問題ではないですよ。
himazu
子会社でのこととは言え、Sonyほどの大企業グループの一員がこういうことをしてしまったとは更なる驚きです。松下の一太郎訴訟もかなりDQNが入っていると思いましたが、rootkit+GPL違反はそれを凌駕していますよね。ここまで来ると日本のイメージにも影響しそうな気がします。一刻も早くまともな対応が出てきて欲しいですね。
hiro
松下の一太郎訴訟の方は、手口のあざとさはともかく、法の範囲内で権利を主張したにすぎませんが(マイクロソフトを訴えず、ソーテックだのジャストシステムだの力の弱い企業、そして個人的には、日本語ワープロという保護すべきだと思っているカテゴリのソフトを開発している企業を狙ったことで許しがたい気分でいますが、それでも法の範囲内の行為です。)、ソニーの方は、完全に脱法行為。社会的に許される範囲をはるかに飛び越えているように思います。
ソニーが取るべきは、即座にこの機能を搭載した偽CDの販売を停止し、少なくとも店頭在庫は回収し、ユーザサポートに電話しろなどというフザケたものではなく、広く、仕込んだマルウェアをシステムから除去する方法を告知し、あれは、コピー防止機能ではなく、マルウェアであるので、削除するに当たって、米国の著作権保護法に抵触しないということを公表することでしょう。それ以外に、コトがおさまる手立てはなく、ずるずるとあちこちで準備されている訴訟地獄へ落ちていくことになるでしょう。