洞察力が足りない?

中高生タバコや〜めた 4年で半減 高3

ケータイ代かさみ? 禁煙スペース増え?
 平成十二年度には四割近くに上った高校三年男子の喫煙率が、十六年度には二割強に激減するなど、国内の中高生喫煙率がこの四年間で大きく減少していたことが、厚生労働省研究班が実施した十万人規模の中高生アンケートで二十二日分かった。主任研究者で国立保健医療科学院(埼玉県和光市)の林謙治次長(保健医療政策)は、大人の喫煙率が低下傾向にあることや、公共の場の禁煙化が進んだことなどが背景にあると指摘。さらに「中高生の携帯電話の所有率が増えており、たばこに使う小遣いが圧迫された可能性も高い」と推測している。

きくらげのエントリから手繰ったニュースですが、あまりに可笑しかったので、こちらでもネタにさせてもらいます。未成年の喫煙が減ったのは、禁煙スペースが増えたりケータイ代がかさんだりしたからではないかという分析ですが、どうも、洞察力の足りない分析ではないかと思います。

まず、禁煙スペースが増えたことですが、禁煙スペースで喫煙しないというようなルールを守るような奴は、そもそも、「未成年は喫煙してはいけない」というルールに従うでしょう。大人でさえ、禁煙場所で吸うバカが少なからずいる現状で、こりゃもう、へそで茶を沸かしちゃうようなナンセンスな考察だと言わざるを得ません。

ケータイ代が小遣いを圧迫しているから、に関しても、果たしてどうだろうと、首を傾げさせられます。まず、ケータイ各社がARPUの伸び悩みに苦しんでいるのは、相次ぐ値下げや、準定額プランの導入、そshちえ、ユーザの音声通話離れなどによるものだと言われていますから、むしろ、以前より負担が軽くなっていると考えられるようにも思うのですが……。

むしろ、シェクまくさんが書かれているように、喫煙時間を携帯操作時間に食われたの方が、説得力があるような気がしますね。あとは、やっぱり、あの毒々しいまでに強烈な、「健康を害する恐れがあります」というラベルの影響もあるでしょう。

記事は、ゲームセンターの利用率が減ったことなども引き合いに出して、ケータイ代可処分所得圧迫説、それとて、ケータイ上でリッチなゲームが次々リリースされていることを思えば、単にプラットフォームがシフトしただけと見ることも出来るでしょう。

最後に、「林次長は「携帯電話の功罪は別問題として、今後(喫煙率低下との)関連性を調べるべきだろう」と話している。」と、結んでいますが、税金の無駄っぽい気がするんですけれど、どうでしょうか?