ATOM Cam2

屋外にも設置可能な、3,000円を切る廉価なカメラ、ATOM Cam2が届きました。およそ一週間運用したので、その印象などを書きます。

現在のところアトムテックのサイトからのみ購入可能なようです。決済にはアマゾン決済も使えます。廉価は廉価ですが、送料が700円かかりますので、その辺はちょっと思案のしどころ。より廉価な流通形態が広がるといいのですが。

本体のほかに、USBアダプター、USBケーブル(USB A-USB micro B)、円形金属プレート、プレート用両面テープ、木ねじx2、木ねじ用アンカーx2が付属します。

本体を直接ねじ止めすることの可能ですし、金属プレートをねじ止めまたは両面テープで張り付けて、台座に内蔵されているマグネットで金属プレートに取り付けることもできます。

USBケーブルはおそらく付属のものでないとうまく接続できません。本体側がUSB micro Bなのですが、コネクターは奥まったところにあって、USBケーブルをそこまで押し込んでいくのですが、防水のためだと思いますが、この押し込んでいく部分が、付属のUSBケーブルにぴったりな形状をしていて、つまり一般的なケーブルだと入らなかったり、隙間だらけになったりしてしまうのです。延長するなら、アダプター側のUSB A側で行うことになると思いますが、屋外に設置する場合は、防塵・防滴を考えて行う必要があると思います。

台座はチルト式で上下に首が振れます。また台座と本体の取り付け部分が360度水平方向へ回転するようになっているので、それなりに向きの調整はできます。

カメラの初期設定および、カメラへのアクセスに、AndroidまたはiPhone上の専用アプリが必要です。また、カメラの設置場所からアクセス可能な2.4GHz帯のWiFiアクセスポイントも必要です。

アプリを起動して、まずはアカウントを登録します。登録するとき、または新規のスマホから既存のアカウントにアクセスする場合、いずれでも登録したメールアドレスに確認コードが飛ぶ二段階認証になっています。コードの有効期限はわずか60秒とかなりタイトなので、速やかにアクセス可能なメールアドレスを使わないと大変です。

初回は、本体の設定のために、本体を接続する 2.4GHzのWiFiアクセスポイントのSSIDおよびパスワードをアプリに入力します。すると、画面にQRコードが表示されます。本体を電源に接続して、起動したら本体のカメラに表示されたQRコードをかざすことで本体にWiFiアクセスの設定がされます。

あとは、カメラを設置して、アプリから接続すれば、いつでもカメラからの画像を見ることができます。

画像は、本体に内蔵可能なマイクロSDHCカードおよび、サーバに保存されるようです。サーバには、イベント検知した部分が12秒間ずつ14日分保存されるらしです。32GBのSDカードは容量としては、推定で3日分ほどのようです。まあ、長期間不在にするとかでなければ十分な容量化とは思いますが、ちょいと旅行や出張で家を空ける場合には、ちょっと短いですかね? SDカードの録画は古いものから上書きされていきます。

画像は鮮明で、デフォルトでは自動的にナイトモードに切り替わります。ATOM Cam2の売りの一つのカラーナイトモードというのは、言葉のマジックで、ナイトモードではなく、単に標準の撮影モードの撮影可能な暗さが広がったというものです。ナイトモードは相変わらず白黒になります。なので、このナイトモードへの切り替えをOFFにするか、切り替えポイントを「暗い」から「非常に暗い」に変えるなどしないと、暗い時間帯は白黒のナイトモードで録画されます。白黒でも鮮明なので構わないようにも思いますが。

初回ロットで問題となった、ナイトモード時の赤外線LEDの光線漏れは、当たり前ですがありませんでした。

雨天時にレンズ面が濡れたら画像がゆがむのではないかと思いましたが、今のところそういう場面はありません。表面が撥水加工されているのか、水滴が残らないようになっているようです。

イベント検知に関してはかなり精度が低いです。おそらく、室内用のATOM Cam用にチューニングがかかっているのだと思います。庭木が揺れても「人」または「犬猫」として検知されますし、背景に写る車なども「人」「犬猫」として検知されたりします。屋外での画像での学習が追い付いていないのではないかと思います。

とりあえず、時々、イベント通知から画像をチェックして、外していたら、アプリから学習用に「共有」させています。AIらしいので、学習が進むことでこのあたりがより実用的になっていくものと期待していますが、現時点ではなかなかに厳しいです。

イベント検知すると、アプリに通知がきますので、現状通知の頻度がかなり高いです。サーバへの録画がイベントごとなので、イベント検知をオフにすると本体の3日分の録画しかなくなってしまうので、イベント検知の学習深化は必須ではないかと思います。まあ、個人レベルでどうこうできる話ではないのですが。カメラを盗んでから、ことに及ぶ不届きものがいた場合にも、サーバの録画は重要ですし。

手軽に設置可能な防犯カメラとしては、まずまずですが、本体の録画時間が3日程度とそれほど長くないことと、イベント検知精度が現状まだあまり高くないこととを考慮して、ニーズに合っているかどうか考える必要がある製品かと思います。まあ、廉価なので、とりあえず買って使って考えるでもいいような気がしますが。