技術の進歩で後退

  • 投稿日:
  • by

「緊急地震速報」地デジ2秒遅れ 「これは大きい」と日本気象協会

首都圏の地上デジタル放送(地デジ)は、現在のアナログより約2秒送れて画面表示されるため、気象庁発表の緊急地震速報も遅れて伝わる。こんな思ってもいなかった地デジの弱点が明るみに出た。

うまく機能すれば、多くの人命や二次災害を防止できると期待されている緊急地震速報。マンションなどによっては専用回線で流れるところもあるようですが、多くの家庭には、テレビやラジオで通知という方向で考えられていましたが、地デジへの移行で、そのシナリオは早くも役に立たなくなりそうです。

スポーツなどの生放送を、地デジと、アナログ地上波とで同時に視聴したことがある人は判ると思いますが、地デジは映像・音声が遅れます。これは、デジタルデータを圧縮・展開するのに時間がかかるからです。局側でエンコードするとき、テレビ側がデコードするとき、それぞれ遅延が出ます。これが平均二秒っていっていますが、スポーツ中継なんてみていると二秒じゃ済まない気がします。ワンセグはさらに遅延が大きく平均3.85秒だそうですが、これも、実際にはもっと遅れているように思います。

技術の進歩で解消するとか寝ぼけたことをNHKの担当者はほざいているそうですが、アホか。そもそも、この速報は、可能な限り最速で届けられなければならないのに、わずかでも遅延があれば、それが生死を分けるカモシレナイのに、なにを暢気なことを……。緊急地震速報をテレビ・ラジオでというシナリオは、見直しが必要だと思います。また、地デジのデメリットがひとつ明らかになってしまいましたね。本当に、地上波放送をデジタル化する必要があったのだろうか?高画質放送は、衛星などで、提供し、基本的なインフラとなる部分は、可能な限りシンプルに留めておくべきじゃなかったのか?どうも、そんな気がしてくるのですが。