詭弁的エコロジー

葬儀にも広がるエコ 環境考慮、CO2抑えたダンボール棺も

 環境に配慮した「エコロジー葬」の考え方が広がってきている。昔からほとんど変化しないイメージが強い葬儀だが、環境問題が注目を集めるなか、棺の材料や火葬時の二酸化炭素(CO2)排出など環境への影響を考慮。実際にエコロジーな棺で葬儀を行うケースも登場した。高齢社会と地球温暖化を背景に、タブー視されることの多い葬儀にもエコが入りつつある。

立つ鳥、後を濁さず。死して去り逝く身でありながら、遺された者たちのための環境を汚染して往くのは忍びないですから、こういう考え方はキライではありません。出来るものなら、液体窒素か何かにつけて、カチカチになったところを粉々に砕いて、下水にでも流してもらってもいいくらいな気分でいるのですが、詭弁的と感じるのは葬儀の話ではありません。

バイオエタノールというのがあります。植物由来のエタノールで、これを燃やして排出される二酸化炭素(CO2)は、元々、植物が空気中より光合成で取り込んだものに由来するので、大気中のCO2を増やさないと、喧伝されているアレです。

植物が固着したカーボンを燃やして出るCO2は、大気中にあったものなのだから、というのであれば、木の棺を燃やすのだって、段ボールの棺を燃やすのだって、全然問題はないはずなのに、やはりCO2の排出が少なく済む方がエコなのだといいます。

となれば、バイオエタノールとはナンなのか?ソレは、化石燃料を使った内燃機関の利用を止められない、そしてそこに寄生している者たちが生み出した、詭弁であり、錬金術のもとなのではないかと、思うわけです。こんなもののために、大豆や小麦などが次々とトウモロコシに転作され、また、熱帯雨林をバカバカ燃やしてトウモロコシの増産を行なっている……この愚行はどこかで断ち切らないと、本当に我々に未来はないのではないかと思うのですが……。