UMDによる映像ソフトは普及するか?

スクウェア・エニックス、「FF VII アドベントチルドレン」
UMD版を9月14日に発売


 株式会社スクウェア・エニックスは、UMD用ビデオ作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン(FF VII AC)」を9月14日に発売すると発表した。価格は4,800円。

ソフトを売る側は、UMDという映像メディアを普及させる気があるとはとても思えない、一律DVDと同じ値段、という価格設定を続けています。MDの時もそうでしたが、明らかに、データとして、劣化しているものを、そうでないものと同じ値段で売るからには、その劣化分を補なうだけの付加価値が必要で、それがなければそれは滅びの道を辿るだけだと思うのです。

今のところ、メリットとして考えられるのは、PSPで見られる=どこでも気軽に見られる、という一点に尽きると思われますが、ポータブルDVDプレイヤの低廉化が進んでいる現状でそれがいかほどの価値を持つというのでしょう? どうしても小さな画面、高々2chの出力に劣化させられた映像というデメリットの方が際立ちます。更に、PSPで見られるというメリットは、同時に現状ではPSPでしか見られないデメリットでもあります。となれば、思い切って価格を下げるとか、いっそDVDのおまけにつけてしまう(1,000円くらい増してもいいよ、UMDあり版となし版を作って)くらいのことをしないと、売れないと思うし、売れなきゃ、映像メディアとしてのUMDなんて普及しないと思います。

なんてことを思っていたのですが……。

先日、買い物をしているときに、とんでもないものを見つけました。ソニーは、映像メディアとしてのUMDとその再生媒体としてのPSPの普及に、すごい切り札を隠し持っていたのです。それはエ□(一部伏字とさせていただいています)です。なんと、エ□ビデオをUMDで提供するという、そういう広告ポスターを見かけました。もちろんソニーが出している広告ではなく、エ□ビデオの広告ポスターなんですが。VHSもDVDも爆発的な普及のウラにはエ□あり、といわれており、新しい映像フォーマットを普及させるのに、ある意味、必勝の手札……それがエ□なのです。

ゲームにエ□は神経質なくらいに、禁じ手としているソニーですが、映像としてのエ□には寛大だった……ということなんでしょうか。いや、本当に、エ□で普及させようとしているかどうかは知りませんが、少なくともエ□をUMD映像としては禁止してはいないようです。